理学電機製IP(イメージングプレート)の画像を見るには
ここでの「.imgファイル」とは、通常のグラフィックソフトで扱える.imgファイル(GEM Image)の
ことではありません。あまり一般でない画像ファイルやバイナリファイル(特殊な圧縮ファイルや
フロッピーディスク/CD-ROMなどのディスクイメージファイル)には、"img"という拡張子を持たせる
事が良くありますので、ご注意ください。GEM Imageなら、IrfanViewなどで見ることができます。
また、浜松ホトニクスのHiPicの画像も同じ拡張子であるなど、あまり汎用でない画像にはよく.imgという
拡張子が利用されますので、個別に判断が必要です。
HiPicの場合のファイルの見方は、こちらのページをご覧ください。
おまけ:UNIXでのfileコマンド用のmagicファイルで、これを追加(指定)すれば、
R-AXIS/HiPic/GEM Image/ISOの判定ができます(もともとISOイメージは判定されるはず)。
ついでにあまり意味のないmime用ファイル(同じディレクトリに置くだけ)。
最近のR-AXISで取ったデータには、拡張子が「.img」以外にも、「.stl」などのものがあるそうです。
少なくとも、.stlについては、.imgと大きくは変わらないようなので、このページで.imgとなっている話は、
ほぼそのまま.stlのファイルにも当てはまります。下記のアイコンは用意していませんので、勝手に書き換えるなどしてください。
R-AXISを持っていない環境でR-AXISのファイルを見るには、
- そのままで適当なイメージビューアで見る
- 画像ファイルに変換する
が考えられます。
ただし、ダイナミックレンジが大きい(18bits/pixel or 20bits/pixel)ので、注意が必要です。
- 画像ファイルに変換してから扱う場合
- 一旦R-AXISを使える環境で File - Save からGIF/BMP/RAW8/RAW16 で保存するか、
拙作 iprax2png/iprax2bmp でPNGやBMPに変換すれば、通常の画像ビューアや画像処理ソフトで
扱えます。
ただし、元のダイナミックレンジが大きい(18bits/pixel)ので、通常のグレースケールの画像ファイルでは
すべてを表示することはできないでしょう。画像ファイルでは一般に8bits/pixelか16bits/pixelですが、
16bits/pixelでも同時発色は8bits/pixelであることが普通です。
なお、16bits/pixelのグレースケール形式があるのは、TIFFやPNGなどが有名です。
ただし、これらの形式が扱えても、16bits/pixelはうまく扱えないソフトウェアもあるようです。
もしも見たい強度域がうまく表示されない場合、拙作の iprax2png/iprax2bmp ならば、
変換オプションで適当に強度をいじってください。
- そのままでイメージビューアで見る場合
- 一番のお勧めは、ScionImage(Windows)で見ることです。
File - Import でファイルを選び、そのまま画面下方の[1]「Custom」
[2]「16-bit Unsigned」[3]「Swap Bytes」をチェック、
さらに[4]「Set...」というボタンを押し、
[5]「Width」[6]「Height」[7]「Offset」の値を指定します。
これらの値は、拙作 ipinfo で確認できます。
ipinfo.exe へのショートカットを作成し、そこに目的のファイルをドラッグしてマウスボタンを離すと、
画像情報が表示されます。
このうち、前述の[5]には[5]の値の半分を、
[6]には[6]の値を、
[7]には[7]の値を、
それぞれ指定します。
ただし、画像は上下鏡映したものになるので、注意が必要です(Edit - Flip Vertical で正しいものになります)。
なお、ScionImageでは、いろんな解析ができると思います。もともとは、NIH Image(MacOS用)の
Windows版といった位置づけですので、解析ツールは豊富だと思います。
ということで、Macで見たい人は、NIH Imageを使ってください。
- なお、一応、マクロファイルも作ってみました。
ダウンロードしたファイルを適当な場所に保存し、Special - Load Macros... でそのファイルを指定すると、
Special の下のほうに「Import Image R-AXIS File...」というメニューができます。
そこで開きたいファイル名を指定し、再度ファイル名を聞いてくるので同じファイルを指定すると、
ネガ表示の画像が出ます。
これだと、ファイルの情報をいちいち入力する必要はありません。
ただし、16bitsで表せない強度は全て白くなってしまいます。
また、ファイル名を2回も指定しないといけないのは、なんとも面倒なことです。うぅ。
- 上記のほかに、UTHSCSA ImageToolなどでも見ることができます。
この場合、File - Open して、ファイルを指定すると、パラメータなどを入れるウィンドウが開くので、
そこで先ほどと同じようにしてやれば、大丈夫です。
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turutani@scphys.kyoto-u.ac.jp